会津若松の郷土料理を食べに街中へ。七日町というあたりが町おこしで古い建物の保全や建物のファサードや舗装で雰囲気の創出を図っている。渋川問屋という郷土料理店に入った。そのなかで120年前に建てられた建物で海鮮問屋を営んでいたという。写真のお椀はこづゆといってホタテ貝柱、麩、きくらげ、里芋、干しシイタケなどの汁物で、婚礼などで食べられていたものらしい。上品でノスタルジックな味だ。乾物の出汁がとてもうまい。
会津若松という土地柄、日本海からも太平洋からも遠い場所にあり、海鮮といっても乾物を蝦夷から北前船で運ばれた、干し貝柱、身欠きにしん、干しエビなどなどが郷土料理の材料として今に伝わっている。「菜の花の沖」(司馬遼太郎)が北前船を運営していた高田屋嘉兵衛の話で、ひと時司馬遼太郎にはまった(しばづけ)のでとても興味深く、いただいた。
思い込みの持論ではあるが、王様や殿様が強権だった場所や国は料理が洗練されている。宮廷料理人が政権交代時に天下りしたりして、国全体の料理のレベルが上がっていくのだと思う。会津若松も江戸幕府の親藩、松平家の所領であり、豊かな国だったと想像出来る。
渋川問屋
福島県会津若松市七日町3-28
0242-28-4000
帰りには馬肉と馬刺しを買って帰路についた。馬肉の煮込みでもつくろうと思う。
0 件のコメント:
コメントを投稿