もともとデザインの方向性とエコは親和性が高い。その作品群のなかでデコなものは目を引く。
11.04.2009
デザインウィーク @ TKY
もともとデザインの方向性とエコは親和性が高い。その作品群のなかでデコなものは目を引く。
10.25.2009
展覧会3題 @TKY
求められる機能・プログラムを具現化するときに形があらわれる。それを支えるものとして、下部構造として、「骨格」がある。または、動物や植物が重力に抗い、生きていくために「骨」がある。自然のものにしても人工物にしても骨格に関しては無駄なものがなくシンプルでとてもきれいだと思うことが多い。そんな側面にスポットを当てた展覧会だった。集められた作品群をこのブログにメモとして残しておくべきかどうか迷う。
深澤直人氏は様々なもののデザインをしており、現代の日本社会に最も受け容れられている作家のひとりである。いま東急ハンズを始めいろいろな場所の店頭で売られているデザイン家電・雑貨が、その写真とともに見え方・見せ方を提示され、美術館に並べられていた。一人のデザイナーの手による作品群を集めることでデザイン思想を伝えたいということなのだろうか。もちろん彼の作品は嫌いということではなく尊敬する作家のひとりではあるが、展覧会としては2100年頃見たかった。
見えていない輪郭 展 2009.10.16~2010.1.31 火休
11:00~18:00
入場一般1000円
隈研吾展 2009.10.15~2009.12.19 日・月・旗日休み
11:00~18:00 入場無料
9.20.2009
ナインチェ@RTM
ブルーナ氏は現在も健在でオランダ・ユトレヒト市のスタジオで日々製作に携わっているとのこと。このユトレヒトにはミッフィーミュージアムがあり、ミッフィーやブルーナ氏にちなんだ資料や作品を見学することができる。ちなみにここでのおすすめはブルーナ氏の製作模様と奥さんによる作品にたいするダメだしの様子を納めたビデオ映像。
ブルーナ氏はもともと書籍装丁などを主に手がけていたグラフィックデザイナーで、1920年代オランダで盛んだった抽象美術運動「デ・スティル」の影響を強く受けた一人であった。当時は写実的な挿絵などが主流であった中、ブルーナ氏は抽象化した線と原色を用いた手法を使って数々の独自のデザインを生み出していった。同運動の立役者でもあったピエート・モンドリアンの絵画はあまりにも有名だが、このように子供向けの絵本にまで早くからデザインの極めとも言える要素が浸透していることに、改めてオランダという国のデザインに対する奥深さを感じてしまう。(ちなみにミッフィーおよびブルーナ氏について詳しく知りたい方はこちらへ。)
5.26.2009
Zollverein@RTM
オランダ国境近いドイツ側にEssen-Zollvereinという場所がある。もともと巨大な炭坑だった所を廃業後、そのまま公園兼文化施設に変換し、現在ではユネスコ世界遺産にも登録されている。先週末、元同僚の車でロッテルダムから日帰りで行ってきた。ドイツ側に入れば高速道路も制限速度がない。中古のサーブで最高速度210キロを記録して、通常2時間半のところを2時間に短縮した。小さな田舎町を抜けてまず目に入ってくるのは炭坑跡ではなく、SANAAによるデザイン学校の立方体だった。周辺が低層のレンガ造ばかりなので、コンクリート造のこの立方体はかなりの存在感を発していた。外装も内装もコンクリート打ちっぱなしのこの建築、優れているのは実は目に見えないところにある。ドイツ人環境エンジニアのマティアス・シューラー氏と共同で、炭坑跡の地下深くからダクトをひいてコンクリートのファサード内に張り巡らしてあると聞いている。地下の安定した温度を利用したこの土地ならではの優れたエコデザインと言える。
立方体を堪能したあと、いよいよ世界遺産に突入する。工業建築といって『形態は機能に従う』という言葉が頭に浮かんだが、敷地内に足を踏み入れてまず感じたのは、これは慎重にデザインされた建築群であるということ。もちろんその大部分が機能によって支配されているだろうものの、あらゆる部分のプロポーションやバランスがあまりに優れている。蓋をあけてみれば、Fritz SchuppとMartin Kremmerというプラント設計者によるもので、バウハウス主義の造形原理を工業分野にて実現させた貴重な例と記されていた。なるほど。
現在はOMAによるマスタープランに従い、少しづつ改修/改築/増築が行われているが、全体的には既存を主とした最小限の介入/デザインの配慮が感じられた。そんな中でOMA自らによるビジターセンターの主なデザインは既存の建物の最上階に通じる巨大なガラス張りのエスカレーターなのだが、これもまた現在の新たな利用における必要機能に従った形態であり、唯一の大規模な新築部分であるにも関わらず不思議と違和感を感じさせない。レムが日頃口をすっぱくして言うところの「デザインをするな」というデザイン手法がまさに生かされた作品のひとつだと思う。
今や改築の基本である、既存に対して見えないように介入することはある意味簡単で、逆に全面的に新設部分が主張されているのにあらゆる意味において既存に溶け込んだ介入というのは、とても優れた技である。新築の見えないところに、既存を介入させたSANAAの建築と共に、今後いっそう増えていく一方であろう保存というテーマにおいての新たな手法を案じさせていると思った。
1.26.2009
パリ国際家具見本市@RTM
パリ郊外にて国際家具見本市が開催されており、そこにその友人の知人であり世界規模で活躍するデザイナー奥山清行氏が家具作品を出品しているということで、会いに行ってきた。「山形公房」(http://www.yamagatakoubou.jp/j/index.html)という名前で奥山氏によるデザインと彼の故郷でもある山形に古くから伝わる伝統技術とを融合して出来た作品が展示されており、直接彼から作品の説明やその他いろいろデザインについてや生産、量産についてなど話を聞くことができた。車から家具、メガネなどスケールのことなるデザインにおいて、それぞれ開発にかかる費用や生産にかかる時間の違いなどの説明を受けながら、改めて建築デザインというものの非効率性、または特殊性ということを意識させられた。彼の話の中で印象的だったのが、「ひとつでも良いものを作れば自分が寝ている間でも自分のデザインがどんどん作られ買われていく。」一方建築デザインでは一点モノのために寝る間もないほど忙しく働き続ける。採算の合う椅子の生産で一脚が作られるために許される時間は約5分くらいでなくては駄目だという。デザインに1年も2年もかかり完成までさらに2、3年もかかる建築の世界とはやはり次元が異なる。だからこそ、消費されない不変的価値と存在を建築デザインでは追求する必要性があるのだと改めて思った。
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