オランダ人の友達に誘われ日帰りでパリに。ロッテルダムからだとタリスという高速列車で片道3時間。
パリ郊外にて国際家具見本市が開催されており、そこにその友人の知人であり世界規模で活躍するデザイナー奥山清行氏が家具作品を出品しているということで、会いに行ってきた。「山形公房」(http://www.yamagatakoubou.jp/j/index.html)という名前で奥山氏によるデザインと彼の故郷でもある山形に古くから伝わる伝統技術とを融合して出来た作品が展示されており、直接彼から作品の説明やその他いろいろデザインについてや生産、量産についてなど話を聞くことができた。車から家具、メガネなどスケールのことなるデザインにおいて、それぞれ開発にかかる費用や生産にかかる時間の違いなどの説明を受けながら、改めて建築デザインというものの非効率性、または特殊性ということを意識させられた。彼の話の中で印象的だったのが、「ひとつでも良いものを作れば自分が寝ている間でも自分のデザインがどんどん作られ買われていく。」一方建築デザインでは一点モノのために寝る間もないほど忙しく働き続ける。採算の合う椅子の生産で一脚が作られるために許される時間は約5分くらいでなくては駄目だという。デザインに1年も2年もかかり完成までさらに2、3年もかかる建築の世界とはやはり次元が異なる。だからこそ、消費されない不変的価値と存在を建築デザインでは追求する必要性があるのだと改めて思った。
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