友人の結婚式で大阪に行った。東京から大阪に行くのには本数やアクセスの面から新幹線が便利なのだけれど、関西国際空港(レンゾ・ピアノ設計)を訪れるために往路だけ飛行機を利用した。到着の空港でしかも日帰りの予定だったので荷物を預けることもなく、平面計画の明快さを感じるもなく、ぱっと出た。構造も屋根の表現はシンプルだった。内部の空気の動きの制御を空間の形と空調設備でしている。流線形の天井をなぞって空気が動いている。できるだけ自然に空気を動かして快適な環境を獲得している建築にいま興味がある。中部国際空港も行ってみたいがまず名古屋に行く予定がない。
空港はたくさんあるが、なぜか雰囲気がどこも似ている。建設地が都市の居住空間から離れ都市の文脈から必然的に切り離されるということ、機能上飛行機が発着する広い場所が必要で飛行機の待機場所にアクセスするために長い平面となり見通すために間仕切りなどのないながい大スパンの空間となること・ボリュームを層的に積み上げることが難しく平面的にぺったりすること、移動距離・時間の短縮、利用客の待ち時間の短縮など機能上の要求が厳しく合理性を追求した意匠・構造・設備となることなどからだろうか。一方で空港から一歩外に出るとガツンとファーストカルチャーショックを感じるということが多々あった。特にチベットのラサ空港では草一本生えてない荒野のど真ん中にありこの中で人はどう暮らしているのだろうかとさすがに思ってしまった。
知り合いの建築家T氏が自分の建築家としてのゴールを美術館と飛行場の設計と設定していた。
「空港を出たときのカルチャーショック」というのはすごくわかる。昔、バンコクに降り立った時にそんな感覚を味わった気がする。
返信削除オランダの空港と言えばアムステルダム・スキポール空港。パリのシャルル・ド・ガール空港と並んでヨーロッパの中心的ハブ空港として有名だけども、その他空港内のアメニティの豊富さやKLMを中心とした効率よいチェックイン・システムなどをいち早く導入した空港として他の空港の参考にもされているほどだ。余談だけども、現在OMAのパートナーの一人でビジネスマネージャーを勤めている人物は、実は元スキポール空港のマネージメントに深く関わっていた人物。
ちなみにロッテルダム空港はかなりローカルな空港で、自宅から自転車でも行けて待ち時間はほぼ無に等しい。搭乗時間の15分前にチェックインすれば良い。ヨーロッパ国内へはパスポートもいらないから、とてもカジュアルに飛行機に乗れる。行き先は限られているけども便利で好きだ。
東京でひとつおすすめは調布空港から行く伊豆諸島。まだ自分もやったことはないけども、このカジュアル飛行気分がおそらく味わえると以前からにらんでいる。