5.12.2009

潮干狩り@TKY

GWに横浜八景島で潮干狩り(あさり)ができると聞きつけて行ってきた。

「一人2kgまで、あまり小さい稚貝はNG」ということだけ聞いていたので採ろうと思って大き目のタッパーとビーチサンダルだけもって出かけ、現地に10時に着いた。(何か掘る道具をと思って家の中にあるはずのシャベルを探したけれど見つからなかった。)
 既に砂浜には子どもたち大人たちが溢れ、一心不乱に掘っている。干潮から二時間が過ぎている。こちらもよい大人なので余裕で、ビールを買って砂浜で飲みながら海を眺めていた。
まあ乱獲しないくらいに採ろうと。
 海の中に入ってみた。
水はもう冷たくはなく、ちょうどよい。ちょっと掘り始めた。
 採れない。生きている貝がいない。掘っても掘っても何もとれない。海の家で熊手を買ってくる。波打ち際は人が多く競争率が高いと思い、20mほど沖に出てみる。まくったナガズボンはびしょびしょにぬれ掘っても掘っても採れない。

 これはいけない、出直そう。

 明朝始発で行こうと思い、横浜駅近くのスパ(ハマボールが今はおしゃれな健康ランドになっている)に一泊した。熊手とシャベルと網とクーラーボックスを買っておいた。

 翌朝、雨。

結局シジミサイズのあさりを10匹ほどとれただけだった。せめて家の中に貝塚でも作ろうと、スーパーであさり3パック(1kg)買い、アクアパッツァにして食べた。

 この八景島海の公園は人工の海浜のようでアサリが採れるまでになったというのはなかなかだ。東京の発展期に開発しコンクリートでがちがちに護岸工事したところを自然に戻そうとしている試みのよう。親水型護岸工事が各地で増えている。一度開発したところを元通りにとか、自然があるべき姿にとか再開発をしようとしている。日本橋と首都高の関係の議論なども同種の問題。はじめからあるべき姿に開発をすることの困難さを覚える。が、そのような観点を持つこと、時間という視野の大切さを痛切に感じる。

1 件のコメント:

  1. 潮干狩りってやったことないから興味あるけど、掘ればじゃんじゃん出てくるってわけではないんだね。

    話を読んでいて思い出したのはソウルのチョンゲチョン(清渓川)再開発。総工費約540億円と3年の歳月をかけてコンクリートの壁で覆われていた都市中心を流れる約6キロの下水道を綺麗な川と緑の親水空間に変化させた。かつてアジアのベニスとも言われた東京の運河網も今はその面影さえ感じられないけども、この隣国の成功例は多少たりとも都心河川の親水化議論に影響を与えていると思う。

    でも、清渓川の成功話の裏にはいくつかの問題も指摘されていて、これまで都市の裏側にひっそりと存在していた新宿の思い出横丁やゴールデン街のような地区の多くが撤去の対象となり、地価の上がった川沿いの土地は代わりにおきまりのプログラムが詰まった大規模開発によって占領されることとなった。

    ひとつの過去を取り戻すべく他の過去が犠牲となるのは仕方のないことなのかもしれないけども、単純なノスタルジアによる都市開発は結果として表層だけの不自然なものになりがちで、開発手法としては間違っていると思う。本当の自然だけが取り戻しても不自然でない過去なのでは?

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