4.06.2009

桜@TKY

東京ではいま桜が満開だ。花見の話題が周りから聞こえてくる。
千鳥ヶ淵、目黒川縁など集中的に植わっているところで同時に一気に咲くというのはやはり壮観。
桜の季節が年度の境目という時期とあいまって人の心を動かすのだろう。
きれいだなあ。
ソメイヨシノはクローンによって増やしているため樹齢が60年ほどであるという。
同じ場所に同じ時に植えた桜が同時に枯れるらしい。

1 件のコメント:

  1. 桜の写真を見るといつも決まってホームシックになりそうになる。
    桜には何か言葉では単純にあらわせない日本のあらゆる要素が凝縮されているような気がする。短い限られた期間だけいっせいに咲き乱れ、ひらひらと散っていく様を見て心を動かされる人は時を超えて常に存在することだろう。桜といえば花見であり、花見と言えば公園や道路際といった桜の木のあるあらゆる場所で誰しもが飲み歌い話しては時の移ろいを楽しむ。

    これは風習と言えばそれまでなことだが、現代の日本においてこれほどの規模で市民がパブリック空間を満喫し、階級も国籍も関係なく同じ木の下で何をするというわけでもない時間を過ごすということはとても貴重な現象だと思う。以前から都市におけるパブリック概念の欠如といったことを話しているけども、この花見という習慣はどこかそんな現代都市と社会に小さな可能性を感じさせる不思議な力を秘めている気がしている。

    その一方で、花見という理由関係なしに天気の良い日はきまってバーのテラスに座り、何をするというわけでもなしにダラダラとワインを飲みながら話にふけるヨーロッパ社会の時の過ごし方を肌で感じていると、現代日本人社会の時間や生活に対する気持ちのゆとりの欠如を感じずにはいられない。まるで泳いでいないと死んでしまうマグロの大群のように、社会全体がある一定の速度をもって常に円を描いて動いているように見えてしまう。

    先週末はそんなことをスイスから来た日本人友人とギリシャ人の女性と3人、やはりバーのテラスに座りながら話していた。

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